インターハイの陸上競技にトレーナーとして帯同してきました!

理学療法士の日高聡一郎です

7月25日~29日まで行われた全国高校総体(通称:インターハイ)の陸上競技にトレーナーとして帯同してきました。

 

今回の陸上競技のインターハイは57年ぶりの広島開催でした。

広島県の高校生が優勝したり、日本高校記録や大会新記録などが出たりするなど、好記録・好勝負が多い大会となりました。

その一方で、暑さ対策として大会の2日前に大幅な試合形式の変更が行われ、短距離種目の準決勝の廃止、長距離種目の予選廃止、フィールド種目の試技数を3回から2回に減らすなどの対策が取られました。また、日中の気温が高い時間帯は競技を行わない事や、ウォーミングアップ上の閉鎖や、ウォーミングアップを仮設の屋根の下のみに制限するなどの対策が取られました。

 

私のトレーナーとしての役割は、トレーナーステーションでの選手のコンディショニングと競技場での救護活動の2つでした。

トレーナーステーションでは、選手が全国大会という大舞台で、少しでもいい結果を出せるように、「今の状態を少しでも良くすること」を考えながら関わらせてもらいました。選手の全国大会に向けた「今、この一瞬」にかける思いを、とても強く感じながら活動できました。

救護活動では、競技中のアクシデント対応のみではなく、下記のような暑さ対策を行いました。

 

1:アイスバスの設置

ろ過装置が付いた循環型のアイスバス(水温15度)を設置してもらい、熱中症で体温が上がった選手への利用や、次のレースに向けた選手のコンディショニングのツールとして利用してもらいました。

2:ミストシャワーの設置

選手が通る通路にミストシャワーを設置しました。少しだけの区間ですが、気持ちいいという声が上がっていました。長距離選手がウォーミングアップで使う走路でもあり、体温の上昇を少しでも軽減できたのではないかと思います。

3:レース後の選手への水かけ

日本陸連の科学委員会の測定により、レース後の選手の高温部位は頭頂部というデータをいただきました。声掛けにより頭に水をかけ、レース後の熱中症症状の軽減を図りました。

4:定期的なWBGT(暑さ指数:熱中症の危険度を評価するための指標)の測定

安全な競技運営だけではなく、選手への声掛けに役立ちました。

今回暑さ対策がキーワードとなる大会に帯同させてもらいました。安心安全な大会運営のために他職種が連携して活動することにより、熱中症症状への早期対応・迅速な対応ができたように思います。今大会で得た経験をクリニックでのリハビリや外勤活動で活かしていきたいと思います。